海路から神に参る

紀伊半島

周参見港  で神社に参る

2006.6.13(火)午前中は周参見の主要なところを見る予定。
先ず、稲積島。
周参見湾の沖合い数百メートルの場所に浮かぶ周囲1キロほどのこの島は、
古くより周参見の住民から漁業の守り神として信仰を集めてきており島には弁財天が祀られている。
オオタニワタリの自生北限地でもあり、島には稲積島暖地性植物群落があるため1950年(昭和25年)11月には、
国の天然記念物に指定された。
島まで陸から繋がっているとあるので行ってみると防波堤があるのみ。
島に渡ると遊歩道が出来ているのだろうぐらいに考えていたが、島との接点は岩だけで全く道らしきものは無い。
引返す。神武東征の折、食料の稲をこの島に積上げたとういう伝説が残っているとパンフレットに出ている。
次にこのあたりでは最も主たる神社である王子神社に参る。
ついでに隣にある町立歴史民族資料館に入る。火曜と土曜だけの開館。今日は火曜、ついている。
周参見とは江戸時代、代官所が置かれ、非常に栄えた町だったのだ。
特に天然の良港として浪花、江戸と行きかう船の中継地として叉風待ちの港として古くから栄えていたのだ。
王子神社に奉納された絵馬が展示してある。
絵馬といっても非常に大きなものである。
約30点、荷を運んだ大きく立派な帆船の絵馬があり、劣化せず保存されている。初めてみるものである。
当時、この豪華な帆船や女子参拝図に見る賑わい等から周参見が大変栄えた町であったことがわかる。

 稲積島  王子神社

2007.10.21(日)
周参見再訪、参拝無し。
2013.10.30(水)
白浜綱不知から周参見に移動しました。
参拝無し。
2014.10.24(金)
周参見に移動。
きのうの昼まで強風波浪注意報。
波浪注意報は夜中まで続く。
朝5時の予報では波2.5m後2m。うねりを伴う。
かなり悪い波を覚悟して、綱不知の三川さんのバースから出発。
おかしいのは今回の4カ月ほどの航海で、一番アンカー揚げに手間取った。
ウインチでアンカーロープを引っ張っても、双綱を引っ張ても上がらない。
両方を目いっぱい引っ張り、急に緩めて、揚る。
岩に挟まれていたのだろう。アンカーは泥も砂も全くつかないきれいな状態で揚って来た。
三川さんのバースにはスターンにブイもあるが、私はいつも自分のアンカーを打つ。
アンカーを打てる所は横着け出来る所でも打つ。アンカーを打つのが好きなのだ。
三川さん、安全なバースを有難うございました。

外に出てみると、わりと穏やか。
田辺湾を出ると悪くなるのかなとおもったが、
ズット、悪い波は無し。
周参見に入るところで、うねりと波が邪魔をしたが、それほどのことではなかった。
左奥のいつもの岸壁にいつもの様に、スターンアンカー、槍着け。
漁師さんが舫いを取ってくれる。
驚いたことに、こちらの舫いを見て、東京製綱のロープだなと言ったことだ。
見て解るんですかと聞いたところ、解る。これは堅いタイプ、三つ打ちでも柔らかいタイプもある。
とのこと。私はロープ類は優れた機能の物を使っている。
三つ打ちロープは東京製綱のものが最も信頼が置ける。ただし高い。
漁師さんも東京製綱が一番良いと言っていた。消防署もロープは東京製綱製を使用している。

注意!
今年、岸壁の下に石を引きました。
岸壁上から5mだそうです。横着けの場合、大潮の際は一応水深を見た方が良い。

周参見は8年前、初めてのロングで訪れて以来、何度も寄港している。
ただ、最初の寄港では町をくまなく見て回ったが、
その後は単に、次の港への中継点という意味合いが強かった。
今回、昼少し前に着く。
雲一つ無い晴天。
空気が澄んでいるのか、山は緑に輝く。
水はきれい。
久しぶりに周参見の町を散策したくなる。昼食後直ぐ町へ。

周参見は今は小さな漁港です。
しかし、平安時代から開けた土地です。
熊野古道は小辺路(こへち)、中辺路(なかへち)、大辺路(おおへち)等が主流でした。
田辺を通り、周参見を経て熊野三山までの海岸線を進むルートが大辺路(おおへち)です。
個の古道には要所要所に王子神社が置かれています。
周参見にに川沿いに周参見王子神社があります。長い歴史を持った神社です参拝しましょう。
久しぶりに王子神社参拝。神社の横に小さな、歴史民俗資料館(無料)があり、8年ぶりに入館。
王子神社に奉納された絵馬が多数展示されたいます。
かって、周参見が大阪から江戸へ向かう帆船の重要な潮待ち、風待ちの基地であったのが解ります。
資料館にパンフには
「江戸時代、紀州藩の奉行所(代官所)が置かれ、熊野の中心地として、賑わいを見せた」
とあります。
帆船の時代(明治時代にも多数の帆船絵馬が奉納されている)が過ぎると物流の繁栄は終わり、
漁港となったいった。

代官所の後は、今は小学校となり、説明看板を残すのみであった。
古い町並みを求めて散策。
かっての繁栄を示すものは殆ど残っていない。
何軒かの大きな、古い家が未だ残っていた。

何本かの川が周参見港に流れ込んでいるが、
直ぐ山なので皆、澄んだきれいな川であった。

食材は艇を留めた岸壁から15〜20分にあるオークワ。
かなり大きなスーパー。
行き方を聞くと車道を教えてくれるが、歩きの場合はカーブしている大きな橋ではなく、
下の道を行った方が安全かつ静か。

雨あがり、雲一つない晴天、山の緑が美しい。空気が澄んでいる。
気持ちの良い散策であった。

 王子神社  昭和を思わせる町並み社
 かっての繁栄を思わせる家並  かっての繁栄を思わせる家並