泊地情報

佐賀県 伊万里市 伊万里港 久原(くげん)     
33 18.600N 129 49.000E

航路情報:
呼子港→伊万里港 久原
伊万里港 久原→平戸

BLOG
だれも入ったことの無い伊万里港にやって来ました  2018.7.27
伊万里焼を訪ねて 2018.7.30
有田焼を訪ねて  2018.7.31
波佐見焼を訪ねて 2018.8.1

2017.7.27

泊地情報

伊万里港にヨットを留められるのはマリーナとして「つばきマリーナ」と「伊万里マリーナ」がある。
しかし、伊万里の町からは遠く、車でないと移動できない。

湾の最奥に係留できる場所として久原がある。
ここの岸壁は契約艇が岸壁を殆ど占めており、空いている所がない。
これ等の船は年間契約したレジャー船だ。

私はたまたま、修理に出して空いていたバースに舫うことが出来た。
廻りの人は親切。

ここで台風避難したが、工事用船台のみ係留していていつも北側の岸壁は空いていた。
北側の岸壁はいつも係留できると思われる。

もう一か所、久原の東側、釘島の南側に漁港らしきが見える。
ここに入ってはいないが、留めることはできるのではないかと思われる。
しかし、ここも足が無いので不便。
結局、電車が使える久原しか無いと言える。

伊万里港へのアプローチ:
伊万里港 久原(くげん)は伊万里湾の奥,伊万里港の最奥。
博多港小戸方面から平戸に行く時のコース左(南)側に島に囲まれた大きな湾、それが伊万里湾です。

昨年、呼子で台風をしのいだ時、海図を眺めていると、この伊万里湾が目に入りました。
島に囲まれ、奥は深く、これ以上の台風避難に良い所は無いのではないか。

そこで、電話帳の様に厚い水路誌を呼んでみると、
「伊万里湾は佐賀・長崎にまたがる大湾で、湾口から湾内にかけて大小多数の島があり、湾形を複雑にしている。
 湾は外湾と内湾に解れ、内湾の奥に伊万里港がある。
 この湾は関門港の西方約80マイルにある九州北岸中最良の避泊地である」
とあるではないですか。私の感は正解でした。
これは行ってみなけりゃ。

それと、私は陶器が好きで伊万里と言えば、伊万里焼、古伊万里が頭に浮かぶ。
どんな作品かどんな土地かどんな歴史か是非訪れてみたい。

そこで、芦屋や唐津、地元のベテランヨットマンに伊万里湾について、聞いたみたのですが、
だれも入ったことがありません。
いったい、ヨットを留める所はどこにあるのか。
先輩がつばきマリーナに船を置いていると聞いたことがある、情報はその一軒のみ。

ネットで調べると、マリーナとして「つばきマリーナ」と「伊万里マリーナ」が見つかります。
最初はそこに行ってみようと思ってました。
念のため、グーグルマップで調べてみました。
インターネットはすごい、怖いほどだ。

両マリーナとも町中とは遥かに離れた、自然環境のなかにある。
店も無し、町中に出るにはめったに来ないバスしかなく、葉山に行くのは違う。
車が無ければどうしようもない所と解る。

そこで、伊万里湾の奥、伊万里港をグーグルマップ航空写真でしらみつぶしに見て回りました。
伊万里港なんてないんです。
最奥全体が伊万里港と名付けられているのです。
予想した、江戸時代から続く、かっての繁栄を残す港や船の情景は皆無。
港も無ければ船もいません。

伊万里大橋をくぐったところに往時から続く港を頭に描いていましたが、
大橋の先は浅くて船は行けません。

伊万里港と名付けられた最奥の地域をくまなく航空写真で見ると、2か所だけ、船が見えました。
一つは「釘島」の南側、漁港と思われるが岸壁に少数の船が、槍着けしてます。
ヨットと思しきも3艇程見えます。
しかし、ここでの移動は歩いて大橋まで行き、大橋を渡ってから電車の駅まで行く必要があります。
近くに店など全くありません。

もう一か所、貯木場の南側の奥、岸壁にレジャー船らしきが並んで舫っている。
ホントに最奥ですが、ここしかありません。
そばに電車がはしっており、駅も少し遠いがあります。
その電車は「伊万里駅」に通じています。
よし、ここに行ってみよう。と、いつもの無謀が開始されました。

水路誌によると
「伊万里湾に入るには、日比水道、青島水道、及び津崎水道のうち、いずれかの水道を通航することになるが、
 日比水道は水道中央に水深2.2mと5mの険礁、水道南口に水深1.3mと5mの険礁があるので、大型船は通航できない。
 また、青島・津崎水道は共に主水道として、夜間も容易に出入港できる」
とある。
そこで、日比水道が近いが安全を見て、次に近い青島水道から入るコースを取った。

私の前を大型船が湾に入っていった。
湾入り口に二つの大型赤浮標。

湾口左の島から長い、長いイカダが出ているので注意。
湾内で、漁船10艇ほどを見たが、みな独特の形をしている。初めて見る船型だ。

最奥の伊万里港に入ると、巨大船が3隻ほど留まっていた。
沿岸は工場地帯では無いが自然のままの緑では無い。
沿岸は全て加工され、なにかに利用されている。
液化ガスの丸い大ドームがいくつも見える。

グーグルの航空写真で見た小さな漁港らしき港は確認できた。
しかし、あと0.3マイル程なのに目的の貯木場南の泊地が見えない。

埋め立てでなくなってしまったのか。
一旦は戻って、平戸に行こうとまで思う。
しかし、とGPSプロッターの最終WAYポイントまで行ってみよう。
行く先には何も見えないが。

最終地点に着く頃、眼前に低い防波堤が見えて来た。
右手が空いている。
デットスローで進む。
中に入ると、グーグルマップで見た様に岸壁にレジャー船が槍付けされている。
よし、ここだ。

しかし、岸壁は殆ど船で埋まっている。
少し空いているところがある。
ここしかないと、アンカーを打ち、槍着け。

着けた岸壁の右側のモーターボートに人が来ている。
呼びかけ、ここに船は戻ってきますかー、と尋ねる。

そこのバースは、今、エンジン不調で修理中。
明日、あさって戻ってくるかもしれない。
左の漁船側は1艇分、空いている。
多分、着けて大丈夫と思うと親切で好意的なアドバイス。
良かったー!

無事、伊万里湾最奥に着けることができました。

駅がホントにあるのか地元の人に聞きながら駅まで行ってみる。
時刻も確認。ホントにここに電車が走るのかと思わせる線路。草ぼうぼうだ。
でも、何しろ駅があると確認。
駅は「久原(くげん)」
この地域は「久原(くげん)」

水:岸壁に水道が来ている。蛇口は□のカギで空けられる。ことわれば、飲料水には使わせてもらえると思う
燃料:久原の駅の前
トイレ:無い。私は毎日伊万里駅まで買い出しに行ったので、駅トイレを使用。ウォシュレット極めてきれい。
コインランドリー:無い。伊万里駅のコンビニ近く
風呂:無い。伊万里駅まで出て、行き帰り100円のタウンバスで伊万里温泉まで。700円。

伊万里港久原での係留状況 係留場所(赤丸)
 
 
 北側岸壁が空いている  釘島の漁港?